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「楽しい高校生活に感謝」62歳の岡さんと70歳の浜本さん

  • 2021/05/14

級友たちと4年間を振り返る浜本さん(中央左)と岡さん(中央右)

 

東広島市内に住む岡寿治さん(62)と浜本タキ子さん(70)が3月1日、県立賀茂高の定時制課程を卒業した。2人は同校で行われた卒業式で、同級生ら13人と一緒に松井太校長から卒業証書を受け取った。

 

岡さんは島根県出身。中学卒業後に広島県内で自動車部品の溶接などの仕事に就いた。結婚を経て2人の子どもを育て上げ、「60歳を前に何か新しいことを」と思い立ち59歳で入学。日中は旋盤工の仕事を続けながら、夜間4年間通い続けた。

 

浜本さんは、2人の子育てを終え、八本松郵便局に勤務していた61歳の時に脳梗塞で倒れて離職。リハビリを兼ねて「もう1度学び直そう」と66歳で入学し、片道1時間半かけて毎日歩いて登下校した。

 

卒業式には、岡さんの妻や浜本さんの息子も駆け付け、それぞれの努力をねぎらい新しい門出を祝った。岡さんは「級友も先生もみんなフレンドリーで、とても楽しい高校生活だった」、浜本さんは「仲間がいたので毎日楽しく通うことができた」と笑顔。

 

担任の玉井浩之教諭は「2人の一生懸命な姿は他の生徒にプラスの影響を与えた。一目置かれる存在で、みんなの励みになった」と卒業を喜んだ。

(茨木)

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