広島大学は、新型コロナウイルスの新たな治療薬を開発することを目的とした、クラウドファンディングをスタートさせた。9月10日までに400万円を目標とし、最高で1000万円の寄付を集めたいとしている。
コロナワクチンの接種が進む一方で、基礎疾患やアレルギーがある人、12歳未満の子どもなどワクチンが接種できない人のためには、治療薬開発が必要だとし、ウイルスに結合して無力化する「中和抗体薬」の実用化を目指す。
大学が発表した資料によると、中和抗体薬の実用化には時間がかかることから、①新型コロナウイルス変異株に対する中和抗体を新たに取得し、先々の変異株にも対応する中和抗体カクテルを作り上げること②中和抗体を迅速に医薬品化するための画期的な技術開発を進めることーを目的とした研究開発プロジェクトをクラウドファンディングで実施するという。
同大大学院の研究グループでは「新型コロナウイルス変異株を無力化する中和抗体を10日間で作り出す技術」を開発。この技術を使って将来出現する変異ウイルスを中和する抗体をあらかじめ作成できることを国内で初めて実証している。
同大大学院医系科学研究科免疫学の保田朋波流教授は「いつまで続くか分からない新型コロナウイルスの変異との戦いおいて、日本独自の抗体治療戦略を確立するためにも、プロジェクトへの協力と理解をいただきたい」とコメントを発表している。
【プロジェクトの詳細とクラウドファンディング】(レディーフォー)
https://readyfor.jp/projects/chuwakoutai
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