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輝きいろいろ JICA海外協力隊員 沖田 大さん ガーナで子どもたちにICT教育推進

  • 2022/11/08
JICA海外協力隊員 沖田 大さん
プロフィール
おきた・ひろ 1992年、広島市生まれ。広島市立大情報科学部卒。学習塾勤務を経て、2018年、東広島市役所入り。市民課、広報戦略監を経て、22年7月から休職。10月からJICA海外協力隊でガーナに派遣。

 東広島市職員を休職し、JICA海外協力隊(旧青年海外協力隊)として、10月下旬からアフリカのガーナ共和国のテマ市に赴任した。派遣期間は2年間。現地の子どもたちに、インターネットを活用したICT(情報通信技術)教育を推進する。「デジタルを活用しながら、東広島とガーナの子どもたちの交流を図るなど、さまざまなことに挑戦したい」と目を輝かせる。(日川)

◇   ◇

 JICA海外協力隊に目を向けるきっかけになったのは、初めて海外の一人旅をした20歳のとき。インドを訪れた際、大人から子どもまで、現地の人たちの目に、くぎ付けにされた。「どの人も前向きというか、ギラギラと輝いていて、目が宝石に見えた」。いつか海外の人と一緒に生活しながら、自らも成長したい、と思うようになった。

 大学卒業後、学習塾に就職。理系の教師として中学生たちに数学や理科を教えた。塾を退職後に転職した東広島市役所では、動画コンテンツの制作などに関わった。この間、時間を見繕ってはバックパッカーで各国を巡り、海外で活動する思いを膨らませていった。

 ガーナでは、小学生にパソコンやスマホに触れてもらう機会を増やすことが「僕が最初に取り組むべき使命」と話す。開発途上国の学校には、まだまだパソコンの設置台数は少なく、自腹で購入する覚悟も持つ。「子どもは何でも吸収できる。ICT環境に慣れることは、必ず将来の糧になる」思いからだ。

 培ったキャリアを生かして、子どもたちの日常を動画投稿サービスのYouTube(ユーチューブ)で、世界に発信することを思い描く。アフリカの子どもたちの偽りのない姿を伝えることで、ユーチューブで継続的に収入を得るシステムを作る計画だ。学校がパソコンを購入できる資金にもなり、「それはユーチューブが持つ価値であり、ICTの基本だから」と先を見据える。

 出発前、高垣広徳市長からは、「(2年間で)東広島が発展するための方法を発見してほしい」と宿題を与えられた。「市職員というバックグラウンドは常に意識する。市とテマ市が平和友好都市でつながるよう尽くしたい」。アフリカに赴くのは初めて。「不安もあるけれど、なるようにしかならないから(笑)。現地の人たちへの感謝は忘れないでいたい。感謝をされて、嫌になる人はいませんからね」

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JICA海外協力隊2022年秋募集が11月1日から12月12日正午まで行われます。期間中の11月26日(土)には、福山市にあるホテル1-2-3福山(福山市東桜町1−41)で募集説明会が行われる予定です。

また、東広島市鏡山のひろしま国際プラザ内にJICA中国があります。JICA海外協力隊について、興味のある方はお気軽にお問い合わせを。

JICA中国 協力隊事業担当 吉本 塗木(ぬるき)
住所:東広島市鏡山3-3-1 ひろしま国際プラザ内
電話 082(421)6305
メール  jicacic-jocv@jica.go.jp

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