東広島市は4月1日から月額の水道料金を値下げする。値下げ率は約9%。水道料金の引き下げは市制施行以来、初めて。市の水道料金は、これまで上水道事業を行う県内自治体の中では5番目に高かったが、引き下げ後は7番目になる。
改定するのは基本料金。家事用と業務用は20立方mまでで、現行の34 78円から3160円に、工場用が100立方mまでで、現行の2万63 58円が2万3946円になる。数字はいずれも2カ月分で税込み。
自己水源の乏しい東広島市は、水道水の約9割を県用水に依存しており、県用水の購入費が、これまで市の水道料金を割高にしていた。
今回の引き下げは、人口の増加や企業の進出で給水人口が増加したことや、県から購入する給水単価を下げられたことなどが要因。水道事業会計の収支は堅調に推移し、資金残高は2009年度末の22億円から20年度末には約75億円になり、値下げに踏み切った。3月定例市議会に給水条例改正案を提出し、可決された。
一方、市は現在、県内の水道事業の運営組織を一元化する準備協議会に参加している。ただ、今後、一元化する組織に加わったとしても、水道料金は当面、自治体ごとの料金が維持される。
(日川)