広島大学は、同大新入生の食生活を支えようと、クラウドファンディングを使って資金を募っています。集めた資金を活用して、今年度学部入学生で一人暮らしを始めた学生に、5,000円相当の食料詰め合わせを送ることにしています。

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広島大学新入生の7割が県外出身者
広島大学に入学する学生は、毎年約2,500人。そのうち7割にあたる約1,700人が県外の出身者だそうです。県内出身者でも東広島市外からの学生も多く、かなりの人数の新入生が一人暮らしをスタートさせることになります。
慣れない一人暮らしで課題の一つになるのが「食」。
生活費の中で削れるのは食費
好きなものばかり食べる!
お米はなかなか買えない
外での食事に抵抗がある
といった声が聞かれており、食費の問題や栄養の偏りなどが課題とされています。
5000円相当の食料 650人に配達
今回、広島大学が実施している計画は「#ようこそ広大プロジェクト 地元食材で学生生活の始まりを支えたい!」。
慣れない一人暮らしを地元食材で支え、新たな生活のスタートを応援したい、との思いで実施されています。プロジェクトにはクラウドファンディングで集まった資金と、大学に寄せられた寄付金を活用。令和4年度学部入学生のうち、一人暮らしを始めている学生の自宅に、5,000円相当の食料詰め合わせを届けることになっています。
新入生に対しては今年4月に募集を行っており、その結果、食料を希望したのは約650人。今回、希望するすべての学生に食料詰合せを届ける計画だそうです。
学生に食材を送る企画は昨年度も実施。大学に寄せられた寄付金を使い、生活に困窮している学生を支えるプロジェクトの一環として新入生200人の自宅に「食料詰合せ」が送られました。
このプロジェクトが支援者、学生の両方から好評だったことから、規模を拡大し、今回のクラウドファンディングを実施することになったということです。
先輩学生が《広島の美味しいもの》をチョイス

食料詰合せの内容は、同大の校友会学生チームが検討。自らの一人暮らしの経験を踏まえ、「後輩に元気を届けたい」と思い込めて食材を調達しました。食材の調達や詰め合わせの配送には、スーパーマーケットのフレスタが協力しています。
一人暮らしの多くの学生が県外出身であることを踏まえ、広島県産の食材も多く取り入れることにこだわったといいます。
実際に、学生がフレスタのスタッフと一緒にオタフクソースやヤマトフーズといった地元企業を訪れ、協力を得ています。

広島の評価を高め 卒業後の進路の選択肢にも
広島大学基金室では「新入生の食生活を支える目的でスタートしていますが、このプロジェクトを通じて広島県や東広島市の魅力を知ってもらえればうれしい。その評価が口コミで広がり、県内企業商品の消費や、卒業後の進路の選択肢につながっていけば」と期待しています。
クラウドファンディング概要
「#ようこそ広大プロジェクト 地元食材で学生生活の始まりを支えたい!」は『READYFOR』でクラウドファンディング挑戦中。
寄付は5,000円から可能で、目標金額を200万円としています。このクラウドファンディングは、目標金額の達成の有無にかかわらず実行者(広島大学)は寄付金を受け取る「All in 方式」で実施されています。
また、支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合でも、差額分を大学が負担するなどして、必ずプロジェクトを実行することにしています。
公開期間:2022年5月23日(月)~6月30日(木)
目標金額:200万円