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(THU)

田㞍浩さん/ GUTS【FM東広島『喫茶897』第39回】

  • 2024/06/28

 

 

 

 

 

目には根性の炎。折れないGUTS。

— GUTSはどういった事業内容をおこなわれていますか。

 自動車部品の設計開発、エンジニアの派遣、あとキッチンカーの運営などをしております。

 自動車部品の設計開発については、内外装樹脂部品、わかりやすく言うとプラスチックで出来ているような部分、例えばバンパーとかヘッドランプとか、そういったところのデザイン系のプラスチック部品を得意としています。あとは、電子部品関係の電子部品と電子部品を繋ぐハーネスっていうワイヤー線があるんですがそこの部分の取り回しの設計等も得意としています。

 

 

ー 社名の由来を教えてください。

 中学校2年のときから、もうGUTS(ガッツ)にしようというのは決めていました。

 私は小学校2年ぐらいから、野球をずっとやってまして、その当時巨人の星ですとか、ドカベンですとか、スポ根と言われるアニメがすごい流行ったんですね。

 目がメラメラ燃えてたりとか、ああいうのがすごく好きなんです。

 常に頭の中とか身近にそういう「根性」という言葉がありまして、いつの間にか私を表現する言葉は根性だなという考えがすごくありました。

 ただ、株式会社根性とか有限会社根性とか、そういうのはちょっと子供心にどうかなとは思ってました。そこでちょっとマイルドにして、根性から「GUTS」となりました。

 

 

 今日着てきたTシャツもGUTSとオレンジで書かれています。オレンジはGUTSのイメージカラーなんですが、当初はリーダーのイメージは赤色ということを考えていました。

 ですが、経営者視点で見ると、赤は赤字を連想してしまうので、やはりこれも赤をちょっとマイルドにして赤ではなくオレンジにしようか、という経緯がありました。

 

 

— 何か印象に残っている出来事はありますか。

 設立して19年になるんですが、やっぱり振り返ってこれは、というのはやはりリーマン・ショックですね。2008年にリーマン・ショックが起こって、それから1年経たないぐらいからもう自動車業界の仕事がなくなってきて、本当に「どうしよう、どうなるんだろう」というような時がありました。

 そこでみんなと一丸となって県外に単身で行きまして、いろんなチャレンジをさせてもらいました

 

 

 県外に行くことによってリーマン・ショックを含めたいろんな不景気の状況で乗り越えることがなんとか出来たんですが、期間が短い人間で3年ぐらい、長くて6年ほど、神奈川県を中心に活動しました。広島よりも神奈川の方が単価が高いというところもあって、逆にV字回復というか広島にいる以上の結果を出すことができましたね。

 

 

きっかけは子どもの目。輝く未来を掬いあげるボランティアGUTS。

— GUTSといえば、ボランティアGUTSというボランティア団体としても有名かと思います。このボランティアの話も聞かせてください。まずきっかけはなんだったんでしょうか。

 ボランティアGUTSを始めるきっかけは、子どもでした。私は子供が7人おりまして、西条小学校なんですね。で、7人子どもがいるので西条小学校に普通の親御さんよりも行き来することが多いんです。

 それで水道局の前に御条橋という橋があるんですけど、橋の下を見たら当時自転車が五、六台ほど捨ててあったんですよ。誰かがいつか片付けてるだろうという風に思ってたんですけれども、なかなかなくならない。

 ある時、子供に「学校では先生に『掃除しなさい』と言われる、家に帰ったらお母さんに『部屋を掃除しろ』と言われる。でも、大人は道にタバコも捨てるし、川に自転車も捨ててるじゃないか」と言われハッとしたんです。

 私は生まれて日本もタバコを吸ったことないですし、当然川に自転車なんか捨てることもないんで他人ごとという風にまず受け止めちゃってたんですね。

 でもよくよく考えてみたら、間違いなく大人がやってることで、子供からしてみれば何もしてない私もひとくくりで「大人」なんですよね。そこでやっぱり反省というか、何とかしないといけないなという気持ちになったんです。

 

 

 「いつの間にか誰かがやっているだろう」というより、「自分ごととして自分がやってやろう」という風に思ったというのが経緯ですね。

 そして、会社のメンバーに先程の話をすると会社のメンバー全員が「じゃあ、やりましょう」と。家族まで巻き込んで、「やってみましょうよ」と言ってくれたんです、そこからはもう一緒になってがむしゃらにやりだしましたね。

 

 

― 子どもの声で始まったボランティアGUTS。その活動はどのようなものでしたか。

 2014年3月に社会奉仕団体ボランティアGUTSとして立ち上げ、今年で10周年を迎えました。地元西条小、三ツ城小、西条中、中央中、賀茂高校を流れる黒瀬川2.3キロの中と岸に特化した清掃活動をしています。

 目的としては、残念ゴミ。残念ゴミは、要は川にあるべきじゃないゴミを総称で「残念ゴミ」と呼んでいます。

 例えば、時点ややテレビ、ガスコンロや掃除機といった家電類ですね。今までの10年間で自転車だけでも55台は回収しました。残念な話ではあるんですが家電でいうと洗濯機以外はほぼそろってしまっていますね。

 その残念ゴミから西条っ子の心と日本酒の町の川を守ろうというのがボランティアGUTSの目的の一つ目。二つ目は、マイクロプラスチックの原因となる残念ゴミを海へ流出させない。三つ目が子どもたちのリーダーシップと郷土愛を育むサポートを私達がしていこうというものです。

 実績でいえば、残念ゴミはざっと5tくらい。また、西日本豪雨で土砂が流れ込んできましたよね。その土砂を撤去するには、土嚢に詰めて別の場所に移動させなければならくて、その土砂が15tですね。しかも、水分を含んだ土なので一袋13キロ近くなるので大人でも重労働で終わったらへとへとでした。

 

 

 また、2024年の春から広島県から竹藪の竹を切ってもらいたいという依頼がありました。

 黒瀬川沿いはガードレールも街灯もほとんどというないこともあり、暗がりの中に点々と竹藪があるという感じなんですね。その竹藪があるとゴミを捨てやすいんだろうと思うんですが、いろんなゴミが捨てられているんですね。その竹を切って見晴らしをよくしてゴミを少しでも減らそうと。捨てさせないようにしようじゃないかという試みを春から始めました。結果として今回でいえば1.8tの竹が出ました。

 

 

― ボランティアGUTSもどんどん大きくなっている印象がありますね。

 当初は有限会社GUTSのメンバー10人から20人ぐらいでスタートしたんですが、10年経ってコロナ禍は人数制限などもしていましたが現在は100人から150人くらいは集まってくれるようなボランティアになりました。

 大人は体力勝負といえるぐらいのことをやらないと今のゴミってなくならないと理解してくれます。

 一方、子どもにはまずは、ボランティアの楽しさと、ゴミを捨てれば結局自分に返って来るんだということも分かってもらいたいなと思っています。また、上の子が下の子を面倒見るというようなリーダーシップやチームワークも育んでほしいですね。そういう意味も込めて、子どもたちが車から安全な場所、エリアというのを作って、そこに子どもたちや家族連れの人達もボランティアを楽しんでいただくというようなこともやっています。

 

 

チャンスは無限。チャレンジャーであり続けるGUTS。

— 田㞍さんの趣味や好きな事を教えて頂けますか。

 休みがあればボランティアか仕事というのが本当のところなんですが……。あとは、自治会やPTAという子どもを見る機会も多くて、唯一自分の子どもだけを見られる時間、例えば子どもが陸上をやっているので応援する時間とかが趣味と言えるのかもしれません。

 

 

— 目標やビジョンを教えて頂けますか。

 常に新しい事をやっていきたいなというのはあるんですが今考えている事は……弊社の中には社内起業制度というのがあります。

 人はそれぞれ自分のやりたいことや夢を持ちながら仕事や本業をしてると思うんですね。ただ、それだと本業のモチベーションも上がらない部分もあるんじゃないかなと思っているんです。

 

 

 なので、まず自分がやりたいことを言ってもらって、それが事業として成立する場合は会社が投資をする。そして、その事業をしてもらうというような流れがあります。そうやっていろんな人がチャンスをつかめていけたらと考えていますね。

 

 

ー 田㞍さんがGUTSを一言で表すとどういうところでしょうか。

 常にチャレンジャー、ですね。振り返ると、起業前も起業後もそればっかりだったんじゃないかなという風には思いますね。

 

 

ー 最後にメッセージをお願いします。

 これから農業関係にチャレンジしたいなと考えているんですが、私達に畑や古民家とかそういうのを貸して下さるサポーターを今探しています。

 もし、そういう人と巡り合えるのであれば是非お願いしたいなと。

 あと、ボランティアの話なんですが、ゴミを捨てさせない活動をもっとしっかりやりたいと思っています。捨ててあるゴミを拾うというのは原始的な話で、捨てさせないようにする為にもっと勉強会や私達が発信する場を設けていきたいと考えています。教育関係者でもどこでもよいので、子どもたちに伝えられる場を希望される方がいれば手を挙げてもらいたいです。

 

 

 

代表取締役であり、イクメンであり、ボランティア団体の代表でもあり……そして、そのどれもに並々ならぬ熱量を込めて話してくれる田㞍さん。私自身も道端に落ちているゴミは、私には関係ないと思っていたかもしれません。子どもたちに美しい東広島をバトンタッチする為にももっと広い視野を持たないとと反省しました。GUTS、ボランティアGUTS、そして、田㞍さんに興味を持ったあなた、一緒に情熱と根性を燃やしてみてはいかがでしょうか。

 

会社情報

有限会社GUTS

住所:〒739-0014 広島県東広島市西条昭和町12番9-101号

事業内容:自動車部品の設計請負、自動車部品のエンジニア派遣

HP:http://guts-group.com/company/

 

記者の画像

森 新太郎

FM東広島パーソナリティ。広島大学教育学部卒。劇団を主宰し、演出や脚本も務める。

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