
東広島市教育文化振興事業団(市場一也理事長)は2024年12月14日、基調講演「大学生のアイデアで進化する道後温泉」を東広島市市民文化センターアザレアホール(同市西条西本町)で開いた。
講師は 愛媛県松山市で活動するNPO団体イイトコ道後に所属する松山東雲女子大4年の阿河優里さんと愛媛大3年の齊藤葵さんが務めた。同団体は大学生たちが道後温泉から徒歩約10分の上人坂(しょうにんざか)を拠点に2019年から活動している。上人坂は一遍上人の生誕地の宝厳寺や、正岡子規や夏目漱石などの文豪とも関わりがあるが、松山市民の認知度は低い。このため、若者の熱意・アイデアで地元の魅力を体感してもらおうとイベントを企画。宝厳寺の夕焼け鑑賞や子どもたちがSDGsを学びながら2030年の未来の坊っちゃん団子の製作、裏道後ツアーなどを実施した。
今春卒業予定の阿河さんは「私たちの活動によって地域の人同士の交流やアイデアが生まれた。今後も道後が活性し続けるよう後輩たちに託したい」と話していた。
講演に参加し、学生団体で活動している広島大学松浦美穂さんは「同じ学生が地域の人を巻き込んで大規模なイベントを実施していることを聞いて、良い刺激をいただいた」と話していた。(𦚰)