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「実力を磨きテレビや映画の世界へ」 寺西小・西条中出身の彌益凜さん ミュージカル俳優デビュー【東広島】

  • 2025/03/13
インタビューに応じる彌益さん(撮影・山北)
インタビューに応じる彌益さん(撮影・山北)

 彌益凜さんは市立寺西小、市立西条中、私立如水館高(三原市)を経て上京し、神奈川県の洗足学園音楽大学に入学。大学2年の在学中にミュージカル俳優としてデビューし、ミュージカルALICE THE MUSICAL~不思議の国のアリスより~に出演し、晴れ舞台に立った。メインキャスト8人、ダンサーチーム10人計18人の迫力ある舞台。ミュージカルは、2024年11月に開幕し約3カ月間、全国16公演13カ所を巡った。

 幼いころから自分を表現するのが好きだった彌益さん。小学5年の時、東京喰種トーキョーグールの映画を見て主演の窪田正孝さんの演技力に憧れ同高(舞台芸術専攻)に入学し映画俳優を目指す。演技には感性が必要なことを知り、俳優以外の勉強がしたいと思っていたときに、音楽、歌、ダンス、芝居が一度にできるミュージカルに出合い同大学に進学。1年の時に学内の選抜公演、第19回ミュージカル本公演「マリー=ガブリエルの自画像」にジャック=ルイ・ダヴィッドの役で出演するなど活躍。2024年7月、学外のミュージカル団体にスカウトされた。うれしい反面、経験が少ない自分に何ができるのかと不安な気持ちや葛藤もあったが、このチャンスを生かそうと挑戦を決意した。

 大学の許可を取り、約1カ月間本格的な歌とダンス、演技に励んだ。大学での学びとは違って厳しい稽古にくじけそうになったが、期待してくれている人の顔を思い浮かべ「やるしかない」と持ち前の根性と粘り強さで、歯を食いしばり最後までやり遂げた。
 公演のカーテンコールでは、観客席でいつも応援してくれる家族が必死に手を振っているのが目に入り、今までのつらい思いや温かい支えなどが走馬灯のように駆け巡った。幕が下りた瞬間、涙が止まらなかったという。

 3カ月の公演を「充実していた。メンバーの一員になれたと実感し、楽しかった」と笑顔で振り返りながら、「プロの世界の厳しさを実感した3カ月でもあった」と表情を引き締める。
 今後の目標は、実力を磨きテレビや映画の世界へ進出すること。「知名度を上げて頑張る姿を家族に見せたい」とさらなる高みを目指す。(山北)

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プレスネット編集部

広島県東広島市に密着した情報を発信するフリーペーパー「ザ・ウィークリープレスネット」の編集部。

東広島の行事やイベント、グルメなどジャンルを問わず取材し、週刊で情報を届ける。

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