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東広島トップに聞く! システム開発とWeb制作で企業の成長支援 セールスシード株式会社 社長 菅生一郎氏

  • 2026/02/16

 今や、多くの企業がIT(情報通信技術)システムの導入を進めている。ただ、思うような効果が得られずに悩んでいる企業も多い。その課題解決に取り組み、企業の生産性向上につなげたい思いを理念に据えるセールスシード(株)(本社・東広島市八本松東)。菅生社長に事業のことや、これからの展開などについて聞いた。(日川)

経営目線でITの導入を支援

―会社の設立は2016年です。

 大学を卒業後、外資系企業でマーケティング業務に従事していました。32歳のとき、父親の病気を機に故郷(東広島)に帰り、酒造会社からコンビニ経営に転換した家業を引き継ぎました。40歳の頃、経営が軌道に乗ったことから、キャリアを継続させるため、大学院に進学してMBA(経営学修士)を取得。キャリアをリスタートさせよう、と16年にWebマーケティングとITのシステム開発支援を柱としたセールスシードを立ち上げました。

―顧客(企業)の反応はどうですか。

 クラウドコンピューティング上のIT( SaaS /Salesforce)については、導入したものの、使いこなせていなかったり、定着に課題を抱えたりする企業が多いのかなと感じています。要因は現在の手作業(As―Is)をそのままデジタルに置き換えるだけで満足しており、結果として手間やコストが減っていません。
 DX(デジタル化)の本質は、あるべき姿(To―Be)を描き、業務フローそのものを効率化することが大切です。このため、私が取得した「ITコーディネータ」の資格を生かし、経営戦力と現場の運用のギャップを埋めるコンサルティング、つまり経営視点でのIT導入支援に力を入れています。

―Web制作については。

 弊社は、IT技術とマーケティングの両方を深く理解したWeb制作が強みです。この強みを生かし、3年前からは、世界的な大手IT企業の日本支社のマーケティング業務を請け負っています。東京にはWeb制作会社は多くありますが、ITの技術的分野と、マーケティングの両方を分かる会社は、ほとんどなく、広島の弊社に白羽の矢が立ったようです。現在、弊社の売り上げの25~30%を占める大きな事業になっています。

八本松東にあるセールスシード本社

AIのデータセンター構築を準備

―松江市にAI(人工知能)のデータセンターを構築するための用地を取得したと聞きました。

 今の生成AIブームは、インターネット革命以来のインパクトだと確信しています。弊社の主力事業のシステム開発やWeb制作も数年以内にAIに代替される可能性が高いと考えています。このため、AIを動かす基盤を提供する側に回らなければ、業界ごと淘汰されるという危機感を持つようになりました。
 生成AI用のサーバーは従来の10倍の電力を消費します。原発立地地域などの電力供給が安定している場所の近くにAI専用のデータセンターを作る必要がある、と判断し用地を取得しました。

―今後の事業戦略については。

 AIデータセンターの構築の一方で、AIに浸食されない、ビジネス領域を育てていく方針です。既に、JR広島駅前に、個室・防音ブースを備えたシェアオフィスを開設、運営しています。コロナ禍以降定着した、リモート会議の需要に応えていきます。
 今春には、広島市内の会社から事業譲渡を受け、結婚相談所を東広島に開設します。結日和(ゆいびより)結婚相談所はアナログな人間関係が重要です。AIに取って代わることができないビジネスとして期待をしています。

【菅生一郎さんプロフィル】
 1971年東広島市生まれ。上智大学卒。外資系企業でマーケティングマネジャーなどを勤めた後帰郷。宝積飲料マーケティング室長を経て、2004年山陽一酒造社長に就任。16年、セールスシードを興した。経営理念は「価値共創」という。

【セールスシード株式会社 会社概要】
 2016年創業。八本松東に本社、広島市南区に広島オフィスを構える。クラウド型のシステムの構築・導入支援や、Webサイトの制作、外資系企業のマーケティング業務請負などを手掛ける。社名には「売り上げや付加価値の種は企業自身の中にある」との思いを込めた。

プレスネット編集部

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