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東広島市長選 高垣広徳氏が3選 大山氏を大差で破る

  • 2026/02/04
3選を決め支持者と握手する高垣氏
(写真中央)(撮影・日川)
3選を決め支持者と握手する高垣氏(写真中央)(撮影・日川)

 任期満了に伴う東広島市長選は2月1日、投開票が行われ、現職の高垣広徳氏(72)(自民、立民、維新、公明、国民、公明推薦)が、サイエンス作家の大山宏氏(77)を大差で破り、3選を果たした。投票率は28・84%で、過去最低だった前回の2022年を上回ったものの、2番目の低さだった。(日川)

高垣市長の話

 市民が幸福感を感じてもらえるような街づくりを進める。「次世代学園都市構想」に則って、市をけん引する広島大学周辺地域や、半導体企業がある吉川地域では、さらに投資を呼び込み、民間企業との連携が進むようなエリアにしていく。そのエリアを成長ゾーンとしながら、そこから得られる利益を地域全体に還元していく。

 東広島市の人口については、より魅力的な仕事を、この地域で生むことによって、市内外から人が流入し、結果として社会増はこれからも続くと思っているし、人口増が続くような街づくりは、東広島には必要だと思っている。

 一方で、周辺地域に目を転じれば、人口減少などさまざまな問題が顕在化しているが、しっかり反転させながら、かつてのにぎわいが取り戻せるよう、総合的な施策をうっていく。次代を担う子どもたちが、健やかに成長するような環境を整備していきたい。

 東広島市は、東広島呉道路の開通で、県の発展をけん引するエリアだと思っている。半導体や造船、宇宙などをキーワードに、周辺市町と連携を図り、県全体の発展につながるよう、行政運営を進めたいと思っている。

 今回投票率も30%を割って、残念な思いがある。なかなか争点が明確にならない選挙戦ではあったが、私が得た得票数では過去最多となり、次の4年間の信託を得ることができたと思っている。今後も一層、粉骨砕身努力を重ね、国内外から評価してもらえる街づくりを進めていく。

2月2日:高垣市長3選インタビュー

 東広島市長選で3選を果たした高垣広徳市長が、投票日翌日の2月2日、記者会見を行い、今回の選挙戦を振り返った。会見要旨は次の通り。

ー 今回の選挙戦についての感想と今後の抱負については。

 市長就任からの2期8年間で、この街の成長の可能性を強く感じてきました。今回の選挙では、その可能性を引き出し、課題解決をしっかりと進めていくことを市民の皆さまに訴えてきました。次の4年に向けては、「人が輝き、新たな価値を創造する未来都市・東広島」スローガンとして訴えてきました。
 具体的には、次の「4つの柱」についてコミットし、ご理解をいただけるよう努力してきました。
・市民がウェルビーイングを実感できるような地域共生社会の実現
・成長をけん引する次世代学園都市ゾーンのインフラなどの整備とさらなる投資の実施
・人口減少が著しい地域に対し、総合的な政策で里山・里海の活力を取り戻す
・次世代を支える子供たちの健やかな成長を促される環境づくり
 大きく変化する時代の中で、一刻の猶予もないという認識で、市民の皆さんのご理解とご協力を得ながら取り組んでいきたいと考えています。

ー 今回の投票率や得票数について、どのように受けとめていらっしゃいますか。

 選挙時期が一番寒い時期であり、かつ数年に一度の寒波という厳しい状況下で、投票率が伸び悩むことを懸念していました。前回(25%台)よりも向上し、30%超を目指していましたが、結果とし3万6677票という過去最多の得票をいただけたことは、これまでの8年間の実績を評価していただいた結果だと受け止めています。

ー 一方で、対立候補にも一定の票が入りましたが、どのように受けとめていらっしゃいますか。

 前回よりも投票率が上がりましたが、市政施策への反対意見、批判票は一定数あるということは、真摯に受け止めなければなりません。そうした方々の思いもしっかりと汲み取り、市政に反映させていく必要があると考えています。

ー 投票率が3割を割ったことについては。

 争点が明確になっていなかったことが要因でしょう。相手陣営は、ポスターを貼ることが選挙運動になっていました。争点が分かりにくかったように思います。7割の方の中には、市政に関心がない方なども想定されます。今後、市政が何を目指すかを話し合える場をつくっていきたいと思います。

ー 人口が20万人に迫っています。「中核市」移行についてはどのようにお考えですか。

 国勢調査の結果(5月頃)次第ですが、20万人という要件を満たした場合は前向きに検討すべきだと考えています。中核市になれば保健所の設置などが可能になり、公衆衛生の重要性が増す中でじん速な対応が可能になります。「都市ブランド」という観点でも、中核市になることは、世界に開かれた「ローカルハブ」としての必要な条件の一つです。メリット・デメリットを精査し、先進事例を調査した上で、しっかりと準備を進めていきます。

ー 具体的に最も実現したいことは。

 次世代学園都市ゾーン、半導体クラスターを目指していく中、国からも未来都市として位置づけられているので、これらの施策を行っていきます。
 最終的には、まちづくりは市民の皆さんが幸福感を実感することです。市だけではできないので、市民の皆さん、団体・企業に協力いただきながら共生社会をつくっていきたいと考えています。

ー 中心部と周辺地域の格差について、具体的な対策はありますか。

 中心部(西条地区は8万人以上)がまちの成長をけん引し、そこで得られた税収を市域全体に適切に投資する「好循環」を作ることが重要です。単に一律の施策を広げるのではなく、各地域の特性を生かした「地域別計画」を推進します。特に中山間地域においては、若者が「ここで働きたい」と思える仕事づくりが欠かせません。スマート農業の導入や、企業と連携した里山資本の活用など、新しい価値を創造することで、中山間地域への回帰を促したいと考えています。

ー 3期目となりますが、組織の硬直化などのリスクについてはどうお考えですか。

 「多選」の是非については、期間の長さよりも「掲げた政策が実現できたか」で判断されるべきだと考えています。10年スパンの総合計画を完遂するという意味で、3期目は一つの区切りになると認識しています。

 組織の硬直化については、私一人の物差しで判断するのではなく、職員、市民、企業、大学といった多様なステークホルダーとのコミュニケーションを徹底します。「ウェルビーイング」という共通目標を共有し、風通しの良い組織づくりを改めて進めていく決意です。

プレスネット編集部

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