
東広島市の高垣広徳市長は、12月3日、定例の記者会見を開いた。会見では、3つの案件を発表した。そのうち、令和7年産かきの大量へい死への取り組み状況と移動図書館車リニューアルについて紹介する。(猪上)
かきの大量へい死でかき養殖事業者を支援 CF型ふるさと納税で寄付募る
東広島市は、瀬戸内海全域で発生している令和7年産かきの大量へい死を受け、かき養殖業者への支援策の実施を発表した。水揚げされたかきの約9割がへい死し、来年の出荷予定分にも被害が確認されている。
同市は、現在、原因究明のため国や県と連携を図っている。広島大学と連携し、集めたデータの提供など行い、原因究明に努める。
独自の支援策としては、かき養殖事業者が安心して生産活動が継続できるよう、短期・中長期の両面から独自の支援策を行う方針。短期的には、令和7年度補正予算から、融資制度(利子補給)の拡充などによる資金確保や来期以降の水揚げ作業に要する経費の支援。中長期的には、影響が複数年に及ぶことを踏まえ、令和8年度当初から事業継続に向けた支援を実施する。
また、クラウドファンディング型ふるさと納税『「全国有数の清らかな海で生まれるかきを再び食卓へ!」東広島産かき応援プロジェクト』を行う。令和7年12月11日から令和8年3月10日まで寄付を受け付ける。目標金額は1000万円。寄付金は、かき養殖業者の生産環境整備などに活用する。返礼品として、かきの加工食品や日本酒など東広島市が掲載している返礼品を予定している。
高垣市長は「安芸津湾のかきは、全国でも唯一、ヨーロッパへ生がきが輸出できる市のブランド海産物。かき養殖事業者が継続的に事業を営める環境を早く作るために、国や県としっかり連携し、環境整備を行っていく」と話している。
小型の移動図書館車導入 来年1月から運行
東広島市は、図書館サービスのさらなる充実を図るため、小型の新たな移動図書館車「としょまる2号」を導入し、令和8年1月中旬から運行を開始する。軽自動車仕様の新車両は、狭い道や駐車スペースの限られた地域にも巡回可能で、約500冊の書籍を搭載。図書館から遠い地域や保育所・地域センターなどを巡る。
令和8年2月7日・8日に西条中央公園で開催する生涯学習フェスティバルでは、新車両の展示と図書の貸出を行う。
プレスネット編集部











