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東広島の一級建築士によるコラム 第3回 テーマ「空き家活用法」

  • 2022/08/23

家や建築に関するさまざまな話題をシリーズでお届けします

空き家イメージ
空き家イメージ

もう放ったままにはできない
空き家にも建築費高騰が影響

栁河元木さん
一級建築士 栁河元木さん
アリクデザインスタジオ 代表取締役
目次

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できるだけ早く解決したい「空き家」問題

 今や社会問題にもなっている「空き家」。長くそのままにしている「空き家」、いずれ実家を相続するけど住む予定はない「未来の空き家」もあると思います。先祖から受け継いだものだから手放したくないという思いもあり、答えが出せないという方も多いのではないでしょうか。

 使っていなくても、所有しているだけで固定資産税はかかります。いつかはなんとかしなければならない、できるだけ早く解決したい問題です。

空き家の活用法と注意点

 空き家の活用法は大きくわけて3つあります。①空き家をリフォームして貸す、②建て替えて貸す、③更地にして駐車場などに活用する方法です。東広島市内中心部でも、空き家を改修したコワーキ
ングスペースやグループホーム、更地にして賃貸住宅や駐車場にしているのを見かけます。

 こうした活用で固定資産税をまかない、利益も上げることができたら理想的です。以前はよく見られた方法ですが、最近は難しくなっています。

 その理由は建築費の高騰です。例年の3割増というところでしょうか。建築費の上昇に合わせて、賃料を上げるのは簡単ではありません。家賃も駐車場代も、その場所に需要があり賃料が高く見込めないと収支が合わない可能性が生まれています。

 更地化には注意が必要で、更地にしたままだと固定資産税の負担が重くなることがあります。先に活用法を決め、さらに税金がかかるタイミングを見計らって進めるようにしてください。

 空き家を改修するか建て替えするかの判断には、設計士や大工などの専門家の目を取り入れてください。リフォームを始めると予想以上にシロアリで家が弱っていたことなどが分かり、余計な費用がかかるケースもあります。

補助金で負担軽減ができる場合も

 このような空き家活用の費用負担を軽減するため、東広島市は空家対策事業費補助金を用意しています。自ら住む目的で改修するとき、空き家の家具を処分するとき、空き家を解体・除去するとき、空き家地域活性化に向けて活用する場合などに交付されます。必要なタイミングでスムーズに活用するために、事前にこうした情報に触れておいてください。

3つの空き家活用法

【1】リフォームして貸す
【2】建て替えて貸す
【3】更地にして活用する

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