東広島で活躍するリーダー・ときの人に話を聞く『輝きいろいろ』✨
今回は国際協力機構中国センター(JICA中国)所長の
三角 幸子 さんにインタビューをしました。
《ジャイカ中国》とは…
ジャイカの全国に15カ所ある拠点の一つ。中国地方5県での開発途上国への国際協力を担う拠点として、途上国からの研修員の受け入れや、途上国への海外協力隊の派遣などさまざまな事業を展開している。
―この仕事に就いたきっかけは
開発途上国で国際協力に携わる青年海外協力隊員に憧れていました。
ただ、私には現地に役立つ技術がなく、海外協力隊を募集している組織への就職もありかなと(笑)
もう一つは、ちょうど男女雇用機会均等法が施行の年の就職で、男性と同じように働きたい思いがあったこと。
法律を遵守する立場にある公的機関なら願いがかなうかも 、とジャイカを選びました。
―思い描いた通りの職場でしたか
驚いたのは、女性はお茶くみが当たり前だった時代に、一度も「お茶を出して」と言われなかったことですね。
男女に関係なく出張にも行けましたし、女性だから、と特別扱いしない職場で恵まれていたな 、と思います。
―海外勤務も経験されています
マレーシアに3年、パキスタンに4年です。
お国が変われば文化も違うように、両国では女性が働く環境も大きく異なっていました。
マレーシアでは、女性の社会進出は当たり前で、役所でも多くの女性が公務員として働いていました。
一方、パキスタンでは、女性が社会で活躍することを願うような風潮はまだまだ乏しく、女性が働く場所は限られていました。
同じイスラム教の国であっても、大きな違いがあることに驚きましたね。
―海外勤務を経験して得たことは
考え方が変わったことです。パキスタンの事務所に勤めていたとき、現地のパキスタンスタッフの口ぐせが「エンジョイ、トラブル!」。
トラブルがあっても楽しまないと、という意味ですが、私にとっては忘れられない言葉になりました。
気持ちの持ち方一つで、何でもプラスに変えることができることを実感しました。「エンジョイ、トラブル」は、今では私の座右の銘になっています。
―今、力を入れていることは
中国地域には、少子高齢化の課題に取り組む自治体が多く、その知見は途上国の課題解決のヒントになります。
一昨年、地方創生のトップランナーとして知られる島根県の海士町と、中国地方の自治体とは初の連携協定を結びました。
今後も多くの自治体と連携し、それぞれの地域の強みや成功事例を途上国の発展や学びに生かしていきたい、と思っています。
―東広島市へはどんな思いを
ジャイカが開発途上国で行っている取り組みは、全て、誰一人取り残さない世界の実現を目指すSDGs(持続可能な開発目標)につながっています。
今回、国際学術研究都市を目指す東広島市がSDGs未来都市に選定され、方向を共にする強力なパートナーを得たと実感しています。
連携を強化し、ともにSDGsの取り組みを加速していきたい ですね。
―SDGsは市民にはなじみが薄いのが実情です
ジャイカでは、国連が2015年にSDGsを採択したときから、SDGsにどう取り組んでいくか議論してきました。
SDGsを浸透させていくためには、経済団体が旗振り役となり、民間企業が先導する方向に持っていくこと がポイントです。
というのも、多くの企業は、既に取り組んでいる事業がSDGsに直結しているからです。
もう一つは、高校や大学の入試でSDGsのことが出題される こと。私の肌感覚では、そんなところから浸透するものだと思っています。
―若い人たちにメッセージを
昔と比べると、世界に目を向けることができる選択肢は増えています。ジャイカの事業の一つである海外協力隊もその一つ。
海外に行くことに「どうしようかな」と悩むのだったら、行動しましょうと伝えたいですし、家族にはぜひ背中を押してほしいですね。
私も経験しましたが、海外で生活すると、それまで気が付かなかった日本のことを知ることができます。
海外勤務の長い民間の人が、日本に帰ると、その居心地の良さから「日本は繭(まゆ)みたいだ」と表現されていました。
ただ、まゆのままでは成長はできません(笑)
(取材:日川 剛伸)
PROFILE
みすみ・さちこ 東京都出身。1986年、国際協力事業団(現国際協力機構)採用。北海道国際センター次長(2012年~2015年)、国際緊急援助隊事務局長(2016年~2018年)などを経て、18年4月から現職。マレーシアとパキスタンで計7年間の在外事務所経験を持つ。
🔍最新の東広島ニュース 「第18回ひがしひろしま音楽祭 くららフェス2025」が、東広島芸術文化ホールくららの大ホールで開催されました。今年のテーマは「J-POP」。出演した12団体がJ-POPを交えて演奏し、懐かしい曲を楽しみました。フィナ […] ツバメは人目が多い場所で子育てをするイメージがありますが、イワツバメは人目を避けてひっそりと育てます。5月上旬に巣を作って約1カ月、幼鳥は親と変わらない大きさに成長しました。親がエサを持ってくるのを出入り口まで出て待ち […] プレスネット読者・東広島デジタルユーザーからの「東広島地域ニュース」投稿コーナー【東広島投稿バコ】 まつぼっくりのおうちの西谷さんの投稿をご紹介します。 東広島市八本松に「まつぼっくりのおうち」がオープン! 親子で楽しめ […] プレスネット読者・東広島デジタルユーザーからの「東広島地域ニュース」投稿コーナー【東広島投稿バコ】 ジュエリーローズの沖田さんの投稿をご紹介します。 SNSで話題! 東広島のフラワーギフト「ジュエリーローズ」が新商品を発 […] 6月下旬から咲き始めるネムノキ(合歓の木)。淡い紅色のふわふわした花を咲かせます。葉は夕方になると閉じて眠ったようになりますが、花は夜に開きます。ネムノキが眠りについた頃から夜空の星たちは輝き始めました。ライトアップし […] 知人から自宅付近の川でカルガモが子育てをしていると情報がありました。教えてもらった場所を探してもなかなか出合えず諦めかけたその時、500㍍下流で発見。親鳥がヒナ10羽を連れてねぐらへ移動しているようでした。小雨の降る中 […] プレスネット読者・東広島デジタルユーザーからの「東広島地域ニュース」投稿コーナー【東広島投稿バコ】 東広島交通安全協会の後藤さんの投稿をご紹介します。 全国大会出場に向けて東広島署長を表敬訪問 東広島市立原小学校交通安全 […] 田んぼに水が張ってあり、晴れた日には水鏡となって子どもたちの影を水に写します。丘の上の小学校を目指して、一列になって登校する子どもたちに付き添うように、影も一緒に登校していました。 フォトリポーター 船越雄治5月28日 […] 被爆から80年の今年。戦争や核のない世界を願って、朗読劇『蛍火Ⅱ 河本一郎伝』が7月31日と8月1日、広島市西区民文化センターで上演されます。小学生から80代まで、120人を超える市民が参加。東広島市からの参加者もいま […] 田んぼ道を走っていると、紫色の玉が約30個、空中に浮いているように見えました。不思議に思って近づくとアリウムでした。約1㍍の茎の先に1個ずつ咲いている姿は、花火が一斉に打ち上げられたようで壮観です。アリウムはネギ属の一 […]
フィナーレ【東広島フォトリポート】
まもなく巣立ち【東広島フォトリポート】
東広島市八本松に「まつぼっくりのおうち」がオープン! 親子で楽しめる屋内遊び場【投稿バコ】
SNSで話題! 東広島のフラワーギフト「ジュエリーローズ」が新商品を発売【東広島投稿バコ】
星空に映えるネムノキ【東広島フォトリポート】
肝っ玉かあさんカルガモの子育て【東広島フォトリポート】
全国大会出場に向けて東広島署長を表敬訪問 市立原小交通安全自転車クラブ【東広島投稿バコ】
影も登校【東広島フォトリポート】
プロ・アマ越えてつくる舞台『蛍火Ⅱ』が広島市で上演 平和の思いを未来へつなぐ
昼花火【東広島フォトリポート】