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創部3年目 ダイソー女子駅伝部 全日本実業団に初出場「楽しんで走りたい」

  • 2021/11/18

 東広島市を本拠に活動するダイソー女子駅伝部が11月28日に、宮城県で行われる全日本実業団対抗女子駅伝(通称・クイーンズ駅伝)に、創部3年目で初出場する。選手たちは「全国の舞台を楽しむ気持ちで走りたい。来年以降につながるレースをしたい」と意気込んでいる。(日川)

 

ダイソー女子駅伝部
クイーンズ駅伝を前に練習に取り組む選手

 

 本大会への出場権を得たのは、10月下旬に福岡県で行われた予選会(プリンセス駅伝)。全国から31チームが参加し、6区間、42・195キロのコースで本大会に出場できる20位内を目指した。予選会にも初出場だったダイソーは、全員が持ち味を発揮し、15位でゴールに飛び込んだ。

 

 予選突破の原動力になったのは、1区を担った松本のぞみ選手、10キロを超える長丁場の3区、5区を担当した平村古都選手、相原美咲選手の創部1期生3人だった。松本選手が12位の好位置で発信、レースの流れをつくると、平村選手、相原選手は粘り強い走りで大きく順位を落とすことなくタスキをつないだ。岩本真弥監督は「1期生がよく踏ん張ってくれた」と目を細める。

 

 チームに勢いを与えたのは、昨年の全国高校駅伝で世羅の優勝に貢献したケニア出身のテレシア・ムッソーニ選手と、加藤小雪選手。今夏のU20(20歳以下)世界選手権3000mを制したエースのムッソーニ選手は4区を区間最高の走りで駆け抜け、2区の加藤選手は区間記録を更新する快走だった。アンカーの岡﨑莉子選手も粘り強い走りを見せた。

 

 部員は外国人選手2人を含む11人。全員が高卒選手で、平均年齢は19・3歳と若い。練習では、1期生が2・3期生を引っ張ってきた。「選手はみんながエース」(岩本監督)と一人一人に自覚を持たせ、練習に取り組んできたことも本大会出場となって実を結んだ。

 

 練習を離れると、小中学生の記録会(ダイソーチャレンジ)を開いたり、地域の奉仕活動に参加したりと、地域貢献にも積極的に取り組む。本大会は、東広島市のチームをアピールする大きな機会になるが、順位はあえて意識しないという。世羅高監督時代に男女で6回の全国優勝に導いた岩本監督は「今回は経験を積むことが第一。ただ、一つでもプリンセス駅伝で敗れたチームの上にいきたい」と話している。

 

ダイソー女子駅伝部2
全国舞台を前に活躍を誓う選手

 

選手コメント

平村古都主将

プリンセス駅伝では、区間順位は落としたけれど、粘り強く走ることができた。本大会では、予選会よりも強い選手が集まってくる。トップチームの集団から大きく離されないように走りたい。チームとしては、楽しんで走ることを心掛け、プリンセス駅伝で敗れたチームに一つでも勝ちたい。

松本のぞみ選手

1区はレースの流れを左右する。プリンセス駅伝では、きつかったけれど、好位置をキープできるよう、みんなのためにと思って走り抜いた。本大会も、前を走る選手から離れることになってもいいので、予選会のときよりも積極果敢な走りをしたい。

テレシア・ムッソーニ選手

プリンセス駅伝では、順位を押し上げることができてうれしかった。クイーンズ駅伝も区間新をねらって思い切り走りたい。チームに勢いをもたらすような走りをしたい。

相原美咲選手

プリンセス駅伝では、緊張をしてしまい、タスキを受け取るときにミスをした。区間前半は、その動揺があって思うような走りができなかった。クイーンズ駅伝は、緊張をしないで臨むことが一番。今の自分の力を確かめ、次につながるレースをしたい。

加藤小雪選手

区間新記録で区間7位と、プリンセス駅伝は久しぶりに良い走りができた。クイーンズ駅伝もプリンセス駅伝に負けないような走りをする。明るいチームなので、その良さを駅伝で生かせるレースをしたい。

加藤美咲選手

プリンセス駅伝は、走ることができなかったので悔しかった。クイーンズ駅伝は、絶対にその悔しさを晴らしたい。ダイソーのチームカラーは明るさ。本大会を楽しみたいと思っている。応援してくださる地域の人のためにも頑張りたい。

岡崎莉子選手

アンカーだったプリンセス駅伝は、緊張をしてしまい、本来の力を出せなかった。そのときから比べると今は状態が良い。練習では、良い走りができている。クイーンズ駅伝は、一つでも上の順位に入れることが目標。

山下穂香選手

寮のある円城寺地区の人は、お会いすると必ず『頑張って』と声をかけてくださり、練習の励みになっている。プリンセス駅伝は、サポート役だったけれど、レースを見ていると、走りたいという思いが強くなっていた。クイーンズ駅伝も、走りたいという気持ちを持って準備する。

ムワンギ・レベッカ選手

来日して5年目。東広島には1年半以上住んでいるけれど、地域の人はみんな親切で感謝している。チームも明るくて練習も充実している。クイーンズ駅伝は、チームのサポート役に徹するけれど、みんながしっかりと走れるよう支えたい。

磯部涼美選手

東広島で暮らすようになって2年目。地域の人との距離が近く、応援は励みになっている。今はケガをしていて、クイーンズ駅伝はサポート役に回るけれど、来年の大会で1区を走れるよう、いろいろなことを勉強したい。


 

 

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