「天翔る讃歌」を鑑賞する来場者(撮影・山北)
東広島市西条栄町の東広島市立美術館(松田弘館長)でコレクション展第Ⅱ期「巡りあうわたしたち」が開かれている。12月26日まで。
同展は、広島ゆかりの作家・奥田小由女が、女性の飛躍を象徴する作品として1989年に制作した大型レリーフ「
「天翔る讃歌」は、高さ約2m、幅約13mで、これまでの人形作品の枠を超えた大作。同市八本松町の川越勝弘さん(80)は「女性の顔立ちが柔らかく、平和そのもので人生の幸せを感じる。緑の色合いが素晴らしい」と見入っていた。
展示は、版画や工芸、絵画などの作品を2章で構成している。第1章は「息づく鼓動」で、食べ物やファッションなどを題材にした草間彌生の版画や、ろうけつ染によって人間の生命力を表現する藤川素子の工芸など10点を展示。第2章は「うつりゆく時間」と題し、植物のみずみずしい一瞬をメゾチント(銅板を直接彫る技法)で版に刻む丹阿弥丹波子の作品や、画面の中に相反するものを同居させることで、不安定な現代社会を油彩で描いた遠藤彰子の作品など9点を紹介している。
開館時間は午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)。休館は月曜日。観覧料は一般300円、大学生200円、高校生以下無料。
(山北)