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(SAT)

記者座談会 今年とこれから

  • 2021/12/21
  • 2021/12/21

 2021年も、前年に続いて新型コロナウイルス対策に翻弄(ほんろう)された1年だった。こうした中であっても、東広島では、さまざまな事業が進展、明るいニュースも多かった。2022年の東広島市はどう変わっていくのだろう。時事通信社広島支社編集部長の中村卓朗氏、地域経済ジャーナリストの田辺裕視氏、本紙編集委員の日川剛伸が、21年の主な出来事を振り返り、22年を占った。(12月13日、FM東広島で収録)

田辺「マイクロン本社移転、市に追い風」

田辺氏
地域経済ジャーナリスト 田辺裕視氏

中村「岸田首相には経済対策を」

中村氏
時事通信社広島支社 編集部長 中村卓朗氏

日川「安芸バイパス全線開通に期待」

日川氏
プレスネット編集委員 日川剛伸

 

日川 衆院選が行われた年(10月)になった。県内の選挙区や、東広島市が選挙区に含まれる4区の選挙結果をどう見ているか。

 

中村 県内の7選挙区は与党が6議席、野党が1議席を獲得、前回と変わらない結果に終わった。選挙前は、新型コロナウイルス対策などで自民党に逆風が吹き、過半数割れの予想もあった。ただ、岸田文雄さんが選挙前に首相に就任したことで風向きが変わり、野党に風が吹かなかった。

 

田辺 4区も、選挙前は接戦の展開も予想されたが、結果は岸田首相誕生が追い風となり、新谷正義さんの圧勝に終わった。

 

日川 岸田首相の父方の祖父は志和町の出身で、岸田家の墓所は志和町にある。新谷さんは選挙後、自民党副幹事長に就任、まさに東広島市にも追い風が吹いている。

 

田辺 新谷さんには、東広島市が広島県をけん引するような、秀でた都市になるよう、後押しを期待したい。

 

中村 岸田首相に期待するのは経済対策。コロナ禍で落ち込んだ経済を立て直す施策を打ち出してほしい。

 

日川 経済面に目を転じれば、マイクロンメモリジャパンが本社を東京都から、広島工場のある東広島市に移転するニュースが飛び込んできた。

 

田辺 半導体市況は好調で、拍手喝采の出来事。会社の所得に法人税が課税されるので、本社移転は、東広島市にとって法人税収入の大幅なアップになる。また、上場企業のダイキョーニシカワも本社を安芸郡坂町から東広島市に移した。多くの社員異動もあり、定住人口の増加をもたらした。

 

中村 人口が減少する自治体が多い中、東広島市は人口が増えており勢いを感じる。大学が集積する若い都市だから、今後も成長を見込める。

 

日川 今年はサタケ代表を務めた佐竹利子さんや、元県議の芝清さんら、昭和から平成にかけて東広島市の発展に尽くしてきた人たちが亡くなった。東広島市の一つの時代の区切りを感じる。

 

田辺 寂しいことだけれど、人間には寿命がある。これからは、官民が協力して、東広島市を引っ張っていく令和の時代にふさわしいリーダーを育てていくことが、亡くなられた人たちへの恩返しになるのではないだろうか。

 

日川 新型コロナ対策では、東広島市は、他の自治体に先駆けてワクチンの職域接種を進めたり、キャッシュレス決済の還元キャンペーンに取り組んだりと、さまざまな支援策を打ち出してきた。新たな変異株が出現し、2022年もコロナとの共生はキーワードになるが。

 

中村 私は今年4月に転勤で東京から広島に来たが、びっくりしたのは広島では、PCR検査が無料だったこと。自腹だった東京に比べると、安心感があった。その安心感を担保に手指の消毒やマスクの着用など、基本的な対策を講じていくことに尽きる。

 

日川 インフラ整備では、22年は国道2号安芸バイパスの完成に期待がかかる。

 

田辺 時間はかかったが、安芸区瀬野と東広島市八本松町を結ぶ安芸バイパスは22年度中の全線開通を目指している。22年7月には、2号西条バイパス近くに建設している道の駅「西条のん太の酒蔵」も開業する。こうしたインフラ・箱物の整備は、東広島の産業や経済、観光振興に期待が持たれる。

 

日川 ハードな整備をいかにまちづくりに結び付けるかはリーダー次第。年明けの1月には東広島市長選が行われる。

 

中村 東広島市がまちづくりの柱に据えるSDGs(持続可能な開発目標)は、官民問わず取り組むべき課題。次期市長には、SDGsにからめた施策に、どの程度取り組んでいくのか注視していきたい。

 

田辺 2選を目指す現職についての市民の意見は、よく頑張っているという声と、まだまだ物足りないという声に二分されている。2期目のかじ取りを担うことになったら、今以上に市民のために汗水垂らす姿勢を前面に出してほしい。

 

座談会をラジオで放送! FM東広島(89.7MHz)12月31日(金)午後5時台

 


まだある! 2021年 東広島の主な出来事

3月

自動運転の実証実験を開始

 東広島市や広島大など産学官12団体で構成する共同事業体が、広島大学構内で自動運転時代を見据え、実証実験を開始した。

 

自動運転

4月

福富小学校が開校

 福富町の久芳小と竹仁小を統合、福富中敷地内に市内で初めてとなる施設一体型の小中一貫校が誕生した。

6月

広島大法学部が広島市に移転

 広島大は東広島キャンパス内の法学部を、広島市の東千田キャンパスに移転し、2023年4月から授業を開始することを発表。

10月

広島中央エコパークが供用開始

 西条町上三永に完成したごみ・し尿の処理施設「広島中央エコパーク」の供用が開始。シャフト炉式ガス化溶融炉を採用し、最終処分(埋立)量ゼロを実現。

 

エコパーク

10月

酒まつりが月間で開催

 コロナ禍を逆手に取り、初めて10月の土・日曜日を中心に開催。東広島市の全9町を会場に趣向を凝らしたイベントを繰り広げた。

 

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