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県議選東広島市選挙区 9日投開票 現職3人、新人3人の争い

  • 2023/04/03

 統一地方選前半戦の県議選が3月31日告示された。東広島市選挙区(定数4)では現職3人と新人3人の計6人が立候補した。投開票は4月9日。(取材班)

出陣式でこぶしを上げる立候補者と支援者
出陣式でこぶしを上げる立候補者と支援者
目次

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定数4に6人立候補

 立候補しているのは届け出順に山下守氏(無所属新)、井原修氏(自民現)、恵飛須圭二氏(自民現)、入江寿美代氏(無所属新)、大山春江氏(無所属新)、西本博之氏(無所属現)。それぞれ経済再生や子育て、医療、教育などの公約(別掲参照)を掲げ、街頭演説や個人演説会などで支持を訴えている。

 現職では、5選を目指す井原氏が、西条町を地盤としながら全域に支持を広げ、無党派の保守票取り込みに躍起だ。恵飛須氏は、公明の推薦も得て、市内9町すべてに作った後援会がフル稼働、全域で支持を広げている。連合広島の推薦する西本氏は、労組系の支持に加えて、保守層にも食い込み支持の拡大を図っている。

 新人は、山下氏が市議20年の実績を前面に出しながら、高屋町を軸に支援の輪を広げている。

 入江氏は、「女性が少ない県議会に風穴を開けたい」と訴え、女性票を中心に浮動票の上積みを図っている。大山氏は広島市長選に出馬している夫の大山宏氏との二人三脚で戦っている。

 東広島市選挙区では、2019年の大規模買収事件で下原康充氏が議員辞職した選挙区だが、「政治とカネ」の問題は大きな争点になっていない。3月30日現在の選挙人名簿登録者数は15万1260人。前回選挙(2019年)投票率は32・51%。今回も争点が乏しく、各陣営関係者の間では「前回選挙並みか、下回るのでは」との声が強い。

アーカイブ 県議選 東広島市選挙区(2019年)

現職手堅く、新人2氏は明暗

 現職3人と新人2人が争う構図となった。現職は手堅く票をまとめ、自民の下原康充氏と井原修氏、連合広島が推薦する無所属の西本博之氏で3位までを占めた。3氏は基礎票(地盤)を軸に、市内全域で浸透を図り票の上積みをした。

 4議席目は新人同士の争いとなり、35歳の若さをアピールし、若い層を中心に支援の輪を広げた恵飛須圭二氏が滑り込んだ。東広島市議を辞職して挑んだ天野正勝氏は一歩及ばなかった。

 争点は乏しかったことから有権者の関心は薄く、投票率は32・51%。県内選挙区で最も低かった。

前回の選挙結果
(2019年4月7日投開票)

下原 康充10,046
井原  修9,782
西本 博之9,771
恵飛須圭二9,552
天野 正勝7,488

※敬称略 ※太字は当選

県議選・東広島市選挙区 立候補者を知ろう

※敬称略
※届け出順
※氏名の左側は、最終学歴
 ▽主な経歴▽現住所―の順

山下 守(59)無・新

山下 守

専修大卒。国会議員秘書を経て、平成15年東広島市議に初当選して5期務める。高屋町。  

公約は?
 県の発展に尽くすことが市の発展のためになることを意識しながら、▽経済を守る▽子どもを守る▽環境を守る―3つをテーマに取り組む。経済対策の一例では、道路インフラや産業団地の整備を急ぎたい。

セールスポイント
 5期20年東広島市議を務めてきたこと。市の施策は熟知しており、県と市の橋渡し役を担えると自負している。市議の経験を生かしたい。

座右の銘
 「仁義礼智信」。

特技・趣味
 釣り(海釣り)と映画鑑賞

井原 修(70)自民・現4

井原 修

修道高中退。東広島市議を2期務めた後、平成19年県議に初当選して4期目。西条町。

公約は?
 県が絡む東広島の都市基盤整備の確実な推進と医療・福祉体制の充実などに取り組む。都市基盤整備では、東広島市は企業立地のニーズがあるにもかかわらず、道路など社会インフラの整備がぜい弱。工業用水の確保も急務だ。

セールスポイント
 県議の中では一般質問の回数が、4年間で最も多いこと。執行部の提案に対して、賛成でも反対でも、ものを言うことは公職たる議員の責務。

座右の銘
 特になし

特技・趣味
特になし

恵飛須 圭二(39)自民・現1

恵飛須 圭二

慶應義塾大卒。松下政経塾生、パナソニック社員。平成31年県議に初当選し1期目。西条町。

公約は?
 4年間、地域(東広島)を歩いて見てきた7つの最重要課題の解決に向け取り組む。経済面では物価・資材の高騰対策、医療では小児救急の整備、産業では産業用地の確保と土地開発の規制緩和などに全力を投じる。

セールスポイント
 財政が厳しい時代にあって、パナソニックや松下政経塾に在籍していた経験を生かし、経営感覚を持って政治ができること。

座右の銘
 「和して同ぜず」。

特技・趣味
 少林寺拳法(正拳士四段、高校時代全国優勝)

入江 寿美代(54)無・新

入江 寿美代

広島看護専門学校卒。助産師。今年3月まで広島国際大准教授。高屋町。

公約は?
 あらゆる女性支援に取り組む。妊娠、出産から子育てまで、切れ目のないケアの充実を図る。子育てや介護のほとんどを女性が担っている現状を県政に届け、女性があきらめないで暮らせる広島県を目指したい。

セールスポイント
 行動力かな。助産師として、県助産師会の助産院設立を実現したり、大学では新生児蘇生法プログラムをカリキュラムに組み込んだりした。

座右の銘
 人に親切にすれば、やがては自分のためになる。

特技・趣味
 一人カラオケ。気分転換です!

大山 春江(66)無・新

大山 春江

大妻女子専門学校卒。農業。豊栄町。

公約は?
 選挙にはお金がかかるという常識を打ち破り、お金がかからない選挙制度改革に取り組む。無投票で当選が決まることも問題提起する。5月にあるG7広島サミットに向けて、核兵器の廃絶を訴えていきたい。

セールスポイント
 抜群の記憶力と直感力。記憶力については、古い出来事の日時を正確に覚えているし、直感力については、「先見の明」があると思っている。

座右の銘
「置かれた場所で咲きなさい」。

特技・趣味
 他人が、気が付かないことに気が付くこと。

西本 博之(61)無・現2

西本 博之

江田島高卒。マツダ社員。東広島市議を2期務めた後、平成27年、県議に初当選して2期目。高屋町。

公約は?
 県と東広島は密接につながっており、双方を意識した経済対策や防災対策などに取り組む。特に地域経済の発展は、教育や福祉分野の充実にも恩恵が及ぶことを考え活動する。東広島では生活道路インフラの整備は急務。

セールスポイント
 県民・市民のために誠心誠意、対応していること。みなさんに思いを伝えながら、真摯に向き合い愚直に真面目に仕事を続けてきた。

座右の銘
 一人一人の笑顔のために誠意を持ち行動する。

特技・趣味
 絵画(水彩画)制作と、イベントを興すこと。

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