時事通信社
浜田靖一防衛相は20日、情勢が悪化したアフリカ北東部スーダンからの在留邦人退避に備え、航空自衛隊の輸送機を周辺のジブチに派遣し、同国で待機させる命令を出した。準備を急ぎ、週内にも日本を出発する。
ジブチにはソマリア沖アデン湾で海賊対処行動に当たる自衛隊の拠点が置かれている。自衛隊は今回、空自の航空支援集団司令官をトップとする統合任務部隊を編成。ジブチに既にいる要員と共に移動ルートなどの調整を進める。
スーダンでは正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との間で戦闘が激化している。政府は19日に首相官邸対策室を設置。林芳正外相が浜田氏に対し、邦人輸送に必要な自衛隊機派遣の準備を要請していた。
スーダンには大使館員を含め約60人の邦人が滞在している。NGOや国際協力機構(JICA)の職員とその家族らが輸送の対象となる。