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【連載①】今週の逸品「恵方巻(海鮮巻き)」【華ごころ】

  • 2024/01/26

東広島市西条町下見に飲食店を構える「華ごころ」の宮岡睦尚大将の連載コラム。毎月、メニューから逸品を選び、その商品に関するうんちくや思い出を語ってもらいます。

今週のテーマは「恵方巻(海鮮巻)」です。

目次

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恵方巻について

節分とは、2月3日ごろに行われる年中行事で「一年を健康に過ごせるように」と願いを込めて「悪いものを追い出す」行事と言われています。

一年の始まりとも言われ、大切にされていた「立春」の前日のみを「節分」と呼ぶようになりました。ですので、節分は必ずしも2月3日とは限らないのです。2024年は2月3日土曜日が節分となっています。

節分の時には、「豆まき」「恵方巻を食べる」「焼いたイワシを食べる」「焼いたイワシの頭を玄関に飾る」などをして過ごします。地方によっては、「そばを食べる」「けんちん汁を飲む」など過ごし方は様々です。

恵方巻を食べる意味

七福神にあやかって、7種類の縁起がよい食材を巻く「恵方巻」。恵方巻には「福や縁を巻き込んで食べる」という意味があります。包丁などでカットせず1本丸ごと食べる理由は、幸福や商売繁盛を一気にいただくからだと言われています。その年の恵方を向いて、願い事を思い描きながら食べましょう。しゃべると運が逃げるとされているため、おしゃべりは我慢して、黙々と静かに食べるようにしてください。「恵方」とは、陰陽道において「その年の福徳を司る年神様がいる方向」のこと。古くから、その恵方に向かって物事を行えば、いろいろなことがうまくいくとされてきました。それが恵方巻きを食べる際に決まった方角を向く理由です。

豆まきについて

代表的な豆まきは鬼などの悪いものを追い出したり、魔よけや邪気払いの意味が込められています。なぜ炒り豆なのかというと、昔、人を食べる鬼に、神様が「この豆から芽が出たら人間を食べてもいいが、出ないうちに人を食べたら罰を与える」と鬼に豆を渡しました。鬼は神様からもらった豆をまくのですが、待っても待っても芽はでません。なぜなら、その豆はあらかじめ炒ってあったものだったのです―というお話から炒った豆を使うようになったようです。

年の数だけ豆を食べる

地方によっては節分は「年取りの日」とされており、節分にひとつ年を取ると考えられていました。そのため、「節分に年の数だけ豆を食べる」という風習が残っていると考えられていました。そのため、「節分に年の数だけ豆を食べる」という風習が残っているとされています。自分の年齢の数だけ豆を食べると、体が丈夫になって病気になりにくくなると言われています。

イワシを食べる理由、飾る意味

関西の一部地域には、節分にイワシの頭を飾ったり、イワシそのものを食べたりする風習があります。その理由は、イワシを焼く際に出る煙や強い匂い。この煙やにおいが鬼を寄せ付けないと考えられているからなんです。また、栄養価の高いイワシを食べることで、無病息災を願うという意味もあります。

由来や歴史を知って節分より楽しみましょう

節分の由来や伝来、地域による違いなどを紹介してきました。毎年のことで何となく知っているつもりですが、意外と節分の由来や歴史について詳しくないことも多いもの。節分に関する知識を学びなおして、行事をより一層充実したものにしてはいかがでしょうか。

文/宮岡睦尚

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