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メンテックワールド 小松社長にメタセコイア賞 女性活躍の場創出に貢献 広島大が表彰

  • 2024/02/05

 広島大は、女性の活躍の場を広げながら社会の活力向上に貢献した個人・団体を表彰する「第10回メタセコイア賞」に、工場の生産設備のメンテナンス業を柱とするメンテックワールド(本社・東広島市八本松飯田)の小松節子社長を選び、1月19日、同大学東広島キャンパスで越智光夫学長が小松社長に表彰状を贈った。

 メタセコイアは生きた化石として世界的に有名な樹木。旺盛な生命力と若木の成長の早さが特徴で、広島大のシンボル的な存在になっている。そのメタセコイアの樹木のように、女性が能力を発揮し、世界で活躍することを願い、13年度にメタセコイア賞を設立した。

 小松社長は10人目の受賞者。「女性の活躍の場を促進しながら、世界と地域を結ぶ企業として尽力している」ことが選ばれた大きな理由となった。

 小松社長は、創業者で夫だった健太郎氏(22年死去)の後を継ぎ、03年に社長に就任した。リーマンショック(08年)のときには、売り上げがピーク時の6割にまで落ち込んだが、全社員が仕事を分け合うワークシェアリングで難局をしのいだ。社員の雇用を守ったことが、国籍や年齢などにとらわれないで人財を雇用するダイバーシティ経営につながった。

 また、19年には、就業時間を自由に決められるフレックスタイム制を導入したり、遊びながら4カ国語が学べる企業主導型の保育園を開設したりと、女性が働きやすい環境づくりに努め、女性の登用に積極的に取り組んできた。

 授賞式後、オンラインで行った記念講演では、社長として歩んだ半生を振り返りながら、「被爆者だった母親は、『冬は必ず春となる』という言葉が口癖だった。これからも、その言葉を思いながら、高い目標を持って全力で取り組んでいきたい」と結んだ。

 小松社長は、メタセコイア賞の受賞に「これまで取り組んできたことが無駄ではなかった。これからも民間レベルで、女性が活躍できる社会の構築に尽力していきたい」と目を細めていた。

(日川)

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