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【東広島市】半導体産業の集積視野に予算計上 市議会・代表質問で活発な議論

  • 2024/03/05

 東広島市は、新年度当初予算案に、新しい学園都市構想の一環として、米国半導体大手のマイクロンテクノロジー・広島工場(同市吉川工業団地)周辺に新しい産業団地を整備する調査費を含めた関連費用などを盛り込んだ。2月28日から3日間開かれた市議会代表質問でも、多くの会派が、新産業団地や半導体産業を軸としたまちづくりを問う質問が相次いだ。代表質問で交わされた議論の要点をまとめた。

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■予算計上の背景

 マイクロンは昨年5月、広島工場を含む国内施設に最大で5000億円を投資する計画を発表。また、国は昨年秋、次世代型の生産施設に対して最大で1920億円を補助すると発表。昨年暮れには、東広島市を含む全国の半導体4拠点を工場周辺のインフラ整備に充ててもらう国の交付金対象に選定した。

 こうした外的要因を背景に予算を計上。高垣広徳市長は、代表質問に対し、「市内に半導体産業の集積を着実に推進していく必要がある。市、県、民間が3位一体となり、成長産業の受け皿を整備する。次世代学園都市づくりの重要な取り組みとして位置付けている」と答弁した。

■産業団地整備

 市が担う産業団地は広島工場に近接して整備する方針だ。吉川地区の住民自治協議会などを通して地元説明会を開き、地権者の合意を得ていく。合意形成が図れれば、団地の区域、面積を決め基本設計に着手していく。

 民間による産業団地整備を支援する制度も創設する。高速道路やインターチェンジ周辺には、半導体を中心とした製造業や物流業などで企業進出の要望が強く、インターチェンジを中心に半径2キロ圏内で3ヘクタール以上の用地を開発する業者には、1ヘクタール当たり最大で3000万円を助成する。開発エリアに農地があるときは、地域未来投資促進法を活用、農地を転用し、開発が可能となるよう支援していく。

 一方、市内には県・市の産業団地が19カ所あるが受け皿がない状態が続く。このため、県に対して県営の団地整備を働きかけていく。

■居住環境整備

 広島工場のある吉川地区は、市街化調整区域。住宅の建設には、一定の制限がかかるが、市では、地区の特徴に合わせて建築ができるような地区計画制度を活用し、商業施設を含めた住宅を整備していく。川口一成副市長は、代表質問の答弁で「地域の人と協議しながら、吉川地区の実情に合ったまちづくりを行っていきたい」と強調した。

■半導体人材の育成

 広島大を中心に半導体に関連する人材を育成している、せとうち半導体共創コンソーシアムを支援。23年度から高度な専門知識を育成する講座を開設するなど、人材育成に取り組んでいる。新年度も広島大や国、県と協力・連携し、半導体人材の育成に取り組む。

■インフラ整備

 県(国)では、半導体産業などの集積を視野に、物流の効率化を図るため、国道375号の4車線化や、県道吉川西条線、県道馬木八本松線の道路改良などを進めている。市では、今後の工場の増設に伴う、交通状況の変化を注視しながら、通学路の安全対策も踏まえた新しい道路ネットワークの構築に着手していく。

 工業用水については、県水道広域連合企業団が広島工場の需要に応えるため、新たに整備する。2027年度に給水を始める予定だ。

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プレスネット編集部

広島県東広島市に密着した情報を発信するフリーペーパー「ザ・ウィークリープレスネット」の編集部。

東広島の行事やイベント、グルメなどジャンルを問わず取材し、週刊で情報を届ける。

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