
東広島市の高垣広徳市長は、8月7日、定例の記者会見を開いた。広島大学の留学生による平和へのメッセージの発信や、マイナ保険証を使ったマイナ救急の実証事業の実施、ビジネス視点の女性活躍の拠点として「シェアオフィス来音(くるね)」の開設など5つの案件を発表した。(猪上)
東広島市戦没者追悼式・平和祈念式典で留学生が平和へのメッセージ発信
東広島市は、8月19日、東広島市市民文化センターアザレアホールで東広島市戦没者追悼式並びに平和祈念式典を開催する。戦後80周年と平和・非核兵器都市東広島史宣言40周年を節目に、持続可能な平和の構築を意味するポジティブピースの実現に向けて新たに留学生による平和へのメッセージの発信の場を設けた。留学生はイラン、シリア、ウクライナ出身の3名で広島大学に在籍している。
東広島市全消防局でマイナ救急実施
東広島市は、救急搬送時にマイナ保険証を活用する「マイナ救急」の実証事業を、令和7年10月1日から令和8年3月31日まで実施する。市内18の救急隊が参加し、傷病者の同意を得て医療情報を取得し、応急処置や病院選定に活用、迅速かつ適切な救急対応を図る。市は、9月6日午前9時から、ミスターマックス八本松店で救急車展示や心肺蘇生の体験などのイベントを実施。マイナ救急のチラシを配布したり、KAMONケーブルを活用したりしながら、市民や関係医療機関への周知を行う。
ビジネス視点の女性活躍向けて 「シェアオフィス来音(くるね)」の開設
東広島市は、女性の多様な働き方や起業を支援するため、人材育成とネットワーク構築を強化している。8月14日、空き家だった「くらた呉服店」をシェアオフィスとして改装し、転職や復職、キャリアアップなど女性の挑戦を応援する場として「シェアオフィス来音(くるね)」を開設する。
2023年度に東広島市競争型企業プログラム「円陣」でプレイヤーに選ばれた田村かすみさんが開設した。中学生から利用が可能。キャリアアップのための相談の場だけではなく、9月13日には、多様な働き方に関心がある女性たちが自分らしさに向き合うセミナー「WOMANネットワーク」や、広島県と連携した「出張!第1期エソール塾in東広島」の会場としても活用する。
事業承継に向けてサポートビラへフォーム開設
東広島市は、中小企業の後継者不足や人手不足に対応するため、事業者支援サイト「サポートビラ」に事業承継相談フォームを開設した。専門機関と連携した支援体制を構築していく。また、地域の実態把握のため人口減少地域の黒瀬、県央、安芸津の商工会会員約1000社を対象にアンケート調査を実施。さらに、広島中央地域連携中枢都市圏と連携して、新たにオープンネームを希望する事業者を広島中央地域のプラットフォームに掲載してマッチング支援の実施などを通じて、事業承継を促進する。
デジタルネットワークの仕組みづくりを開始
東広島市は、地域のデジタル化の推進とデジタル人材育成を目的に「デジタルネットワーク形成促進プロジェクト」を開始した。情報系大学や半導体関連企業と連携し、地域課題の解決や新たな価値創出を図る。同市は8月に「デジタルリビングラボ準備室」を設置。4月に設置したDX推進担当部長のもと体制を強化。プロジェクトリーダーには民間出身の福島悟史氏を起用し、地域の多様な人材・企業間の実践的な協働を図る。
プレスネット編集部











