
東広島市の高垣広徳市長は、8月29日、定例の記者会見を開いた。防災月間に合わせ、取り組み強化のため市公式LINEへ防災メニューの追加や、ブラジル連邦共和国サンパウロ州マリリア市の訪問団受け入れなど3つの案件を発表した。(猪上)
自助と共助の意識向上へ 防災月間に合わせて取り組み強化
東広島市は近年相次ぐ地震被害を踏まえ、9月の防災月間に合わせて市民の自助・共助意識を高める取り組みを強化。
9月1日には市公式LINEに防災メニューを追加した。ハザードマップや災害情報ポータル、防災クイズやオンライン避難訓練などを提供し、市民ポータルサイト登録者が利用可能。
9月27日には、地域分散型の総合防災訓練を実施。南海トラフ巨大地震(マグニチュード9.0、震度6弱)を想定し、同市役所や消防局、道の駅湖畔の里福富、各自治協拠点施設などで行う。西志和地域センターなどでは指定福祉避難所運営訓練、安芸津町では津波想定訓練、約10人の外国人の防災リーダー養成などを予定している。津波訓練では同市初のドローンを使った物資輸送も行う。
このほか、市内各地では防災体験イベントを行う。安芸津B&G海洋センター多目的広場では、あきつほっと安心ネットが9月14日、第7回あきつチャレンジフェスタを開催。消防局・警察・自衛隊による車両展示や子どもたちにも人気の土のう運び体験のほか、VR(仮想現実)体験や震度5度の地震体験など、子どもから大人まで楽しく防災について学べる。
市民や関係者と地域共生社会を構想
東広島市は、令和7年3月に「第五次東広島市総合計画後期基本計画」を策定し、将来都市像の実現に向けた施策を進めている。
同市は東広島芸術文化ホールくららで10月14日、方向性の一つ「暮らし輝き笑顔あふれる生活価値創造のまち」をテーマに、シンポジウム(第2弾)を開催。南雲岳彦氏による「地域共生社会とWell-being」、西智弘氏による「社会的処方を通じたまちづくり」の基調講演のほか、八本松住民自治協議会の事例発表、高垣市長らによるパネルディスカッションを行う。事前申込は市公式ホームページで受け付け、当日参加も可能。
友好と相互理解深める
東広島市は、ブラジル連邦共和国サンパウロ州マリリア市(ヴィニシウス・アルメイダ・カマリーニャ市長)との親善都市提携45周年を記念し、9月14日から16日まで訪問団を受け入れる。両市は昭和55年の提携以来、相互訪問などで交流を深めてきたが、新型コロナの影響で平成30年以降は中断していた。訪問団はカマリーニャ市長ら4人。15日には市内の視察や歓迎交流会、16日には高垣市長と議長を表敬訪問し、相互理解を深める。
プレスネット編集部











