ICT活用し便利で楽な生活の実現へ
地元選出の衆議院議員で総務副大臣の新谷正義さんに、国が進めている政策や、東広島への影響、日頃の活動などを「喜怒哀楽」をテーマに伺いました。
(聞き手/FM東広島パーソナリティー・吉岡直子)
―今回のテーマは「楽」です。
新谷 現在、情報通信、放送、郵政担当の総務副大臣を務めさせていただいています。国民の皆さんの「楽しい」「楽」につながり、安心安全な暮らしにつながる仕事を目指しています。
携帯電話料金では、各社の協力を得て料金の値下げができたことは、皆さんにとって「楽」になっているのではないかと考えています。20ギガまで通信できて、約3000円台で各社の料金がそろったことで、ステイホームの昨今、家の中での動画の鑑賞など「楽しい」につながっていると思います。
―9月1日にデジタル庁が設置されました。目的は。
新谷 デジタル化の定義は、紙から電子データに変えればいいのではありません。あくまでも、情報を使う側がいて、それをさらに使いやすくする。そのために、デジタル化がある。
以前も国はデジタル化を進めていましたが、利用者の目線に立っておらず活用できていませんでした。例えば、電子データに入力した上で、紙に印刷して持っていくなど、それではデジタル化にはなっていません。いつでも、どこでも、必要な時に情報を引っ張り出せないと、デジタル化したとはいえません。
そこで、国土交通省や経済産業省、厚生労働省などに横串を刺して、いかに国民の皆さんの利用者の視点でデータをつなげていくことができるか、すなわちデジタル化ができるかという流れの中で、デジタル庁が設置されました。
―国の機関でもデジタル化は進んでいますか。
新谷 当然メールのやり取りはありますが、もっとデータの部分は共有できるのではないかと感じています。
事業の申請をしようと自分で申請の担当窓口を探して、いざ行ってみると違う窓口になると言われた、ということがあると聞きます。こういったことが起きないよう行政側がきっちり整理することが必要です。
例えば、スマホで出産に関わる全ての手続きができて、各市町の必要な助成事業の申請やサービスが受けられる。申請忘れなどで適切なサービスが受けられないといったことが防げるのではないかと考えています。
このように、行政内でしっかり連携していれば、国民の皆さんにとっての「楽」につながるのではないかと思います。
―まさに「楽」になりますね。今後はどのようなことを目指していかれますか。
新谷 スマートシティーやスーパーシティーといった構想があります。どちらもICT(情報通信技術)を活用して、より便利な生活を実現していこうという取り組みです。
スマートシティーの取り組みの一つに、自動運転があります。高齢者が運転免許証を自主返納した後の、交通手段としても自動運転は必要な課題です。
―広島大学でも自動運転の車が走行していました。
新谷 まだまだ実験段階ですが、自動運転の技術でわが国が先行できれば、ドライバーの不足を解消できます。
また、ドローンでの荷物運搬で人材不足の解消にもなる。いずれはこの技術を企業も導入しなければならない時期が来ます。ビジネスにおいても重要なことだと考えています。官民がビジョンを共有して、より便利になるようにデジタル庁は力を発揮していくものと考えてます。
―未来の生活が楽しみでワクワクします。
新谷 ひと昔前にはスマホはありませんでした。いつでも、どこでも、気になった時に調べ物ができ、知識にたどり着ける。これも未来の一つであり、「楽」なことではないかと思います。