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五ツ星お米マイスターの助言で「目指せ!つやつやご飯」

  • 2023/09/25

 身近な米。皆さんはどのように炊いていますか。米を熟知する五ツ星お米マイスターの溝上剛一さんに上手に炊くポイントを伺いました。いつもと同じ米でも、つやつや、おいしさがアップ。米のある生活をもっと楽しみましょう! 

五ツ星お米マイスター 溝上 剛一さん

Adviser
五ツ星お米マイスター 溝上 剛一さん
(食協株式会社 米穀部)

【お米マイスターとは】
 一般社団法人日本米穀商連合会が認定する米の博士号。五ツ星お米マイスターは、三ツ星お米マイスターの上位資格で、米の種類、銘柄、食べ比べ評価、加工や販売についての知識など米全般の知識と技能も有する専門家。食協では社員115人が三ツ星を取得、そのうち五ツ星取得者は溝上さんを含めて7人。

洗米

1回目は軽く混ぜ水をすぐに捨てる
2回目以降は素早く10回を全5回

 最近は精米技術が格段に進み、米の表面にぬかがほとんどついていないので優しく洗い流します。生米は水分が13~14%と乾燥しているため、水に浸けるとすぐに吸水し始めます。ぬか臭くならないよう、水を張ったボウルに米を入れるのがポイント。1回目は手で軽く2、3回混ぜたらすぐに水を捨てます。2回目は水を入れて素早く10回ほどかき混ぜて水を捨てます。全5回繰り返します。

吸水

米の芯まで水を届ける
夏は30分~1時間、冬は2時間 

 米の中心部まで水を吸わせると、芯のないふっくらとしたご飯になります。夏は30分~1時間、冬は2時間がおすすめです。米からご飯になると重量は2・3倍になります。生米の状態で1・3倍までしっかり水を吸わせておくことがポイント。

炊き上がり

ほぐすと粒感がアップ
一粒一粒のおいしさが増す

 炊き上がって10分蒸らした後のほぐしが、米をおいしく食べるための最重要ポイントです。炊飯器の釜の底のご飯は水分が多め、上は少なめになっています。釜の底から掘り起こすようにほぐし、全体の水分を均一にします。余分な水分が飛んで米の粒感が増し、一粒一粒が輝いてきます。

購入

1カ月で食べ切れる量を購入
少量で試して好みを見つけて

 購入するときに気にしてほしいのは量。最後までおいしく食べるために、1カ月で消費できる量を購入してください。米にはたくさんの銘柄があります。少量で試して好みの味を見つけてください。グラフも参考にしてください。

コメの品種の特徴

精米

分つきは数字低い方が栄養価が高い

 玄米を1粒100%とすると、7分づきは重量が93%、8分づきは92%になるまで表面を削り込んだものです。精米は10分づきで90%、10㌔の玄米を精米すると米9㌔、ぬか1㌔となります。分づきの違いは、米の品種や銘柄、時期によっても結果が異なってくるので、いろいろ試して違いを感じてみてください。栄養面では、8分づきよりも7分づきの方が表面上にぬかが多く残っているため、食物繊維やミネラル分が豊富といえます。

保存

密閉容器に入れて涼しい場所で
理想は冷蔵庫の野菜室

 精米は、米の表面に肌ぬかが残った状態です。肌ぬかには脂質があり、空気に触れると酸化し、米が劣化します。空気に触れさせないため、また乾燥を防ぐために、密閉容器で保管します。また、米は湿気や臭いを吸いやすいため、シンク下など湿気の多い場所ではなく、涼しい場所で保管を。理想は冷蔵庫の野菜室です。


おいしさ、つやUPの心得

一 米の量は、すり切りで量る
二 洗米は1回目は素早く、2回目以降は優しく
三 水は内側の両サイドの目盛りでチェック
四 吸水は夏は30分~1時間、冬は2時間
五 炊き上がったら10分蒸らす
 ※炊飯器によって蒸らし工程が含まれている場合もあり
六 蒸らし上がったら、すぐにほぐす


身近なお米を もっと楽しく

お米のプロに好きな食べ方、おすすめの品種も聞いちゃいました。

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