地元産の食材を使った特産品の開発に取り組む広島県央商工会は1月21日、豊栄町乃美の古民家で開発商品の試食会を開いた。おととし11月に続いて2回目。市内外の食品バイヤーや飲食店関係者、県や市の職員など21人が参加して、新たに開発された商品の味や見た目を評価した。
広島県央商工会(豊栄町、福富町、河内町の事業者で構成)では、地域や特産品を1つのブランドとして発信するために、2017年から年2回「セントルマルシェ」を開催。各事業者が自信を持って提供できる「セントルマルシェ」ブランドの商品開発に力を入れてきた。
試食会には、市と広島大の共同研究から生まれた地鶏のグリルや、豊栄産の小麦「みなみの風」の全粒粉を使ったパン、ゴボウ専門農家が収穫後1週間以内にお茶にした「ゴボウ茶」、地元農家が生産する白ネギをペースト状に加工したパテなど、18種類の商品が並べられた。参加者は事業者の説明や商品にかける思いなどを聞きながら、1品1品じっくりと味わい、試食会の後には商談会も行われた。
広島市中区でイタリアンレストランを経営する、山川直紀オーナーは「面白い企画。知らない商品や魅力的な商品がたくさんあった。まずはサンプリングとして使ってみて、価格などと合わせて検討していきたい」と話していた。同商工会副会長でトムミルクファーム沖正文社長は「セントルマルシェは、一般消費者も含めたビジネスフェアという位置付けで取り組んでいて、事業者が新たな試みにチャレンジする場。この事業を通していろいろな芽が出れば」と期待していた。
(茨木)