「つばさパラグライダースクール」(事務所・西条町西条東)代表の岩村誠さん(46)が12月10日、東広島市西条町御薗宇の市立松賀中(吉田清校長)を訪れ、全校生徒425人を前に「夢を持って挑戦することの素晴らしさ」について講演した。
西条中出身の岩村さんは、吉田校長(59)の教え子。中学時代、新任だった吉田校長の指導のもと3年間柔道に打ち込んだ。岩手県の大学に進学し、パラグライダーと出合う。卒業後、群馬県のパラグライダースクールでプロインストラクターとして23年間勤務した。帰郷後、2020年1月にパラグライダースクールを開校、広島県唯一のプロインストラクターとして活躍する。
講演の中で岩村さんは、中学時代を「柔道の試合では負けてばかりの目立たない生徒だった。辞めるのは悔しいので3年間続けたが、柔道で体を鍛えたことが今に役立っている」と振り返った。この後、自らの活動の様子を撮影した写真を、生徒たちに見せながら講演。フランスのアルプス山脈やオーストラリアで飛んだこと、2011年の震災の際に、アウトドアスポーツの仕事で知り合った仲間と災害支援チームを立ち上げて、ボランティア活動を行ったことなどを紹介した。岩村さんは「自分の好きなこと、得意なことを探して、その中で社会に役立つこと、人に喜ばれることを見つけて。好きなことを続けて他の人に認めてもらえたら、きっと人生が楽しくなる」と生徒たちに語りかけた。
2年生の奥谷芽衣さん(14)は「好きなことを仕事にするのは、ただ楽しいだけではなく苦労もあると思う。人に楽しさを伝えたい、役に立ちたいと考える岩村さんは素晴らしいと感じた」と話していた。(茨木)