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杉原里志さん / 株式会社ixis【FM東広島『喫茶897』第3回】

  • 2024/02/12

 

 FM東広島・毎週火曜日午後6時台に放送している『DOGENSURU NIGHT』内のコーナー『喫茶897』では、東広島の企業・団体の方にお越しいただき、色々なお話を伺っていきます。

 第3回のお客様は、株式会社ixisの代表取締役、杉原里志(すぎはら さとし)さん。製品ではなく組織やシステムを作る。また、そのお手伝いをするixisのお話や様々な会社や人と出会ってきた杉原さん自身が思う『仕事の楽しさ』についてお話しいただきました。

 

※インタビュー内容は、FM東広島YouTubeチャンネルで音声として聞くことが出来ます。

 

経営者にとっての永遠の課題。それを解決する力に

―ixisという会社は何の会社なんでしょうか。

 採用とITを専門にしている集団ですね。社長のビジョンを社員が実行できるような状態になるように、採用、制度の設計やシステム面で実現できるようなお手伝いをしています。

 

 

―組織作りについて困っていたり問題を抱えていたりする会社というのはやはりあるものなんでしょうか。

 経営者にとっては永遠の課題じゃないですかね(笑い)

 どんな社長や会社であっても『人』の悩みは尽きないと感じています。

 例えば実際に採用したい人が長く定着できるシステムを作っていかないと、高い収益性は難しい。なので、採用とシステムの両面でそういった状況を好転させる組織作りのお手伝いをするというのが私達の役割です。

 

―ixisでは、採用代行ということも行っていると聞いたのですが。

 求人票を作り、web上に求人データを掲載、問い合わせの対応、面接、ここまでを代行させてもらうというようなことも行っていますね。

 採用というのはすごく手間もかかりますし、やはり技術が必要なんです。

 応募された方に『この会社は本当に自分が働くべき仕事をさせてくれている』という風に思ってもらわないといけない。その為には、会社がどんな人に来て欲しいのか、どういう人が活躍できる会社なのか、そういったことを求人票に、ラブレターのように書いていかないといけないです。

 それに、実際の面接時に嘘っぽく伝わらないようにしないといけない。

 例えば、「うちの会社って風通しがいいです」みたいなことを言うとなんとなく胡散臭くなってしまいませんか。お見合いの時にも「私、性格いいです」というとこれも胡散臭い。

 「この人いい人そうだな」とか、「この会社は本当に私が働きたいと思える会社だな」というのを逆に説明せずに感じてもらうという努力や工夫をやらないといけない。

 だけど、中小企業の現場って忙しいじゃないですか。

 

 採用に力を入れる余裕がないとなった時に、一時的な面接の入り口をixisが対応していくことによって採用がうまくいくということも実感したんです。裏を返せば、その部分で失敗しているケースってたくさんあるんですよね。

 すごくいい求人票が書けて応募者が来たとしても面接や採用の段階でうまくいかなかったという事があったんです。それで「ixisが代わりにやりますよ」と言って実際にやってみたらうまくいきだしたというのが、採用代行を始めたきっかけですね。

 

―中小企業では少人数でまわしているところも少なくないでしょうしその社員達が洗練されたその仕事のプロであっても、採用のプロかというとそうではないという事もありますよね。

 組織が何故、人を採用するかというとやはり成果を出したいから。

 ですが、「なんとなくよさそうだな」とか「好きそうだな」「趣味が合うな」なんとなくそういう理由で採用してしまったり(成果を見越し切れていないままで採用)することは多いです。

 その辺りはやはり逆算をしないといけないんですが、感覚でやってしまうことがある。

 そうなってしまわないように私達ixisがお手伝いするということですね。

 

『好き』の先にあるのは『楽しい』だけではない。得意を活かし不得意を潰す事で生まれる『楽しみ』

―ホームページに掲載されているミッションに「『たのしみ』によって駆動される会社、それを支えるプロダクトを提供するのは私達のミッションです」とあります。これは具体的にはどういったことなんでしょうか。

 楽しみ・楽しい=好き、になっちゃいそうなんですが、『好き』の先って苦労することが多いと思うんですね。「野球が好き。だから、プロ野球選手になる」ではなくて、ある程度野球の才能に恵まれて成果も出せるから、結果的にプロになる。

 社会人も同じ。自分の得意な事で人の役に立っている、社会に還元出来て、人から頼りにされて、それで自分が楽しめるということが実際にあるんですが、これを『好き』と混同しやすいんですね。

 また、得意な事を活かすために不得意な事を潰す必要がある。その不得意な事を私達がシステムや組織作りによって潰していく。

 すごく(能力が)偏っていてこれが物凄い得意なんだけど、一方で全然出来ないことがあるという人っているじゃないですか。営業は凄い苦手だけど、お礼のメールを書くとものすごく上手、しかも、一日中書けますみたいなタイプの人もいたりするので、それぞれが持っている得意な領域というのをうまく掛け合わせていったりシステムで潰してあげたりすることで、自分たちが本当に楽しいと感じるような組織やシステムを提供していこうというのは私達のコンセプトですね。

 

―杉原さんがこの仕事に携わって印象に残っている出来事や嬉しかった思い出はありますか。

 今でも覚えているのは、「本当に人に困っている」という会社があって、その会社の社長の話をずっと聞いて、求人票を作ったんですね。『本当に心から組織をこういう風に変えていきたい』、『こういう課題があって大変だったんだけどこういう風にしたい』という想いを込めた求人票を作ったんです。

 その求人票を見てもらった時に、その社長が、涙を……。

 

 

―求人票を見てうるっとくるというのは、きっとそこに詰まった杉原さん達の思いや情熱が伝わったんでしょうね。

 本当に苦労されていたということもあると思います。苦労した時の話も書いて、だからこういう風にしたいという内容をその求人票に込めて出したんです。

 やはり、求人票はラブレターのようなものなんだと。

 例えば、ガムは裏面に成分書いてますよね。でも、あの成分を見て、ガムを買おうとはならないじゃないですか。表のパッケージにアイドルを出したり色んな魅力を出して買ってもらおうという努力や思いがあるんですね。

 私達の思う求人票って人生がかかっているものなので。転職というのは大きな分岐点じゃないですか。その分岐点で気持ちが動くものをつくりたいなというのは常々思っていますね。

 

不完全さを楽しむ物語の主人公になる

―杉原さんの趣味はなんでしょうか。

 妻が緑の植物を育てるのが好きで、そこから影響を受けて植物を種から育てたりして……植物って増えるので、切って増やしてみたいなことをやって事務所とかオフィスみたいなところを緑いっぱいにするというのがすごい好きですね。

 

―杉原さんにとって、ixisという会社を一言で表すなら。

 誰かにとってぐっとくるかけがえのない会社を作るお手伝いをする。そういう会社だと思っています。

 

―経営者の方や雇用されている側の方に何かアドバイスや伝えたいことってありますか。

 アドバイスというおこがましい事は言えないですが……中小企業というか小さな会社はどうやっても不完全なんですね。

 その不完全さを楽しむというか、どうエンタメ化していくかということですね。

 

 「自分たちは今これが出来ていないから将来こういう風にしていきたいよね」という事をRPGのようなゲームの主人公みたいに色んな苦難を一緒にエンターテイメントとして乗り越えていって作っていくという物語が必要なんじゃないかと。どこから見てもピカピカで、完璧で、待遇が良くてという会社はやはり作れないので。

 

 不完全を楽しんでいく。楽しんで失敗してもらうという工程を経営者も働く人も楽しめる。大変なんですけど。そういう組織作りをやっていくのがいいんじゃないかなと思います。

 

―最後にメッセージをお願いできますか。

 今、採用や組織作りというのがこれまで以上に難しくなったなという風に感じています。

 どうやったらうちの会社は働き甲斐が作れるのかとかいい会社だと思ってもらえるのか。

 そういったことに奮闘しながら、一緒にその大変さを楽しめる組織の運営をしてもらえたらいいなと思っています。もしお困りごとがありましたらixisにご相談頂けると嬉しいなと思っております。

 

『不完全だからこそ、仲間と一緒に乗り越えていく物語の主人公を楽しむ』仕事をする上で苦しい事や大変な事は誰もが直面する事だと思いますが、こう考えることが出来たら仕事の向き合い方が変わってくる気がします! あなたの会社もixisに物語が素敵になるお手伝いを頼んでみてはいかがでしょうか。

企業情報

株式会社ixis

住所:〒739-0016 広島県東広島市西条岡町2-13 2F(サテライトオフィス)

事業:クラウドソリューション事業・チームデザイン事業

企業HP:https://ixis.ai/

 

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森 新太郎

FM東広島パーソナリティ。広島大学教育学部卒。劇団を主宰し、演出や脚本も務める。

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